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2012年12月 2日 (日)

繁栄と平和を求めても

人の行きつく先 使徒19:2341

足かけ3年に及んだエペソでの伝道は、パウロが宣べ伝えた福音の故に、ただならぬ騒動の勃発によって閉じられます。それは、銀細工人のデメテリオが、パウロたちのせいで自分たちのしている商売が成り立たなくなり、アルテミス神殿が省みられなくなって偉大な女神の威光が地に落ちしまうと言って、町中に大騒動を起こしたからです。この騒ぎの中にパウロは入ろうとしたのですが、弟子たちや友人はそれを押しとどめ、町の書記官によってようやくその騒ぎは鎮められ、劇場に集まった人たちは解散させられました。

このような騒ぎの発端となったデメテリオの商売とは、アルテミス神殿の模型を作って参詣者に販売するというものでした。神殿や女神の模型が、陶器(テラコッタ)、銀などで作られていたそうです。エペソのアルテミス神殿は、古代の七不思議の一つと言われています。それは、前6世紀に着工され,約200年の歳月をかけて完成しました。その後火災によって焼失しましたが、再建された神殿が発掘されてその全貌が明らかになっています。その広大さは、アテネのパルテノン神殿の4倍大で、敷地の上に13階段を経て上る神殿は奥行103メートル,間口43メートル、そこには直径1.8メートルの大理石円柱が100本立てられ、そのうち36本には高さ3メートルの所まで等身大の女人群像が浮彫にされています。アルテミスの像は、その神殿の中にある内殿に安置されていたといます。豊穣多産を表す女神であり、胸の部分には多くの乳房に覆われています。太陽暦の34月の頃に祭りが行われていました。

エペソには、これらの神々に願いをするため多くの人たちが来ていました。また何か力あるものを受けるために、そのような場所は大きく、荘厳に建てられるものです。そして、神々に願いを掛ける姿は、古今東西、今も昔も変わりはありません。日本の年末年始には、あちこちの神社仏閣を尋ね、お参りをします。クリスマスには教会に、安らぎを求めて来られる方もあるでしょう。あるいは、夢を買おうということで宝くじ売り場に並んだ方もありますね。

しかし人間のそのような行きつく先は、どこにあるのでしょうか。パウロも見たアルテミス神殿は、262年にゴート人の襲撃により略奪され、破壊されました。今では遺跡としてその一部が残っているだけであり、積み上げられた1本の支柱の上には、コウノトリが巣を作っているそうです。

パウロが宣べ伝えたのは、人の魂の行く先を見つめたメッセージでした。人間の手によるものに、神を入れておくことはできません。そこには、永遠に続く幸いはないのです。人を造られた神は、私たちを愛して、まことにひっそりとしたところに御子を生まれさせたのです。クリスマス、主のご降誕の神秘は、ここにあるのです。

箴言14:12 人の目にはまっすぐに見える道がある。その道の終わりは死の道である。

2コリント8:9 あなたがたは、私たちの主イエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は富んでおられたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、あなたがたが、キリストの貧しさによって富む者となるためです。

2012.12.2(師走、待降節第1主日) NO.386 

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